前回お話しました山口小夜子さんの追悼イベントでの、私(美和)の喪の漆黒スタイルをご紹介します。
こちらで紹介している写真はすべてHYAKKADOのアイテムですが、元々喪服というわけではありません。ただ、この場のために用意した、黒髪のヘアースタイルから黒絹の服、アクセサリーから足元まで上質の黒にこだわった漆黒スタイルです。


ブラウスはしっとりとした錦紗縮緬(きんしゃちりめん)の喪服の反物生地を使ったボウタイブラウスです。写真では写っていないのですが、このブラウスのボウタイには家紋が入っています。上等の喪服用の生地なので、赤を染めてから黒の草木染めを施した、まさしく真っ黒な絹のブラウスです。このような上質の絹を肌に纏うと、神聖な気持ちになります。
スカートは現在コレクションページでご紹介しているLACE UP SKIRT(後ろ編み上げスカート)です。前は花の地紋の綸子とシルクサテンで切り替え、後ろに夏の喪服用の絽をフリルとしてふんだんに使っています。もちろん、喪服用のスカートではなく、お呼ばれにぴったりのスカートですが、今回はファッションモデルの小夜子さんを華やかな人々とお送りするためにこれを着用しました。
ヘアースタイルはセンターパーツに分けた黒髪を後ろへ少しカーブさせながらまとめたクラシカルな”耳隠し”スタイル。フォーマルな席でクラシカルなヘアースタイルをするのが私のこだわりです。また今のファッションでは十分、”気分”ですね。
約1000人の参列者がダウンスタイルかシンプルなまとめ髪をしているなか、なんと偶然にも女優の真行寺君枝さんと同じヘアースタイルなのでびっくりしました。彼女のシニオンは咲きほころんだばかりの美しい艶々の黒椿のようでしたが、私のは今にも根本からボトンと落ちてしまいそうな大輪の黒椿(←こだわりたい)。
蝶のように舞う小夜子さんにちなんで、大輪の黒椿にはたくさんの蝶々をあしらいました。


明治時代のくしとこうがいです。黒鼈甲(べっこう)に金と白蝶貝の螺鈿(らでん)細工を施したもの。
これは確か15年ほど前に、堺の方(かた)から、与謝野晶子と一緒に女学校へ通っていたというおばあ様のものを譲っていただきました。私の大好きな蝶々モチーフの、素敵なエピソードを含んだ品物なので宝物として大切にしています。
黒鼈甲と言うと、樹脂や木材に漆塗りではないの?とおっしゃる人が多いのですが、写真のように光に透かしてみると天然の鼈甲らしい有機的な質感を見てとることができます。特上ものは黒でも鼈甲が多いですね。
このようなくし・かんざしを百花堂で販売していますが、使い方がわからないとおっしゃる方がほとんどです。本来日本髪に使っていたものですが、私は写真のように、セットしたまとめ髪に飾りとして挿しています。
改めて別の機会にこれらのアンティーク・アイテムをご紹介します。


胸元には黒椿のブローチをつけています。おしゃれ用のブローチですが、真っ黒のドレスに真っ黒の椿ブローチはとってもシックです。一般に喪服にはあまりアクセサリーをつけませんが、パールとオニキスはよいとされています。
オニキスではなく、樹脂のブローチです。
赤椿、白椿のブローチはHYAKKADOの定番アクセサリーですが、黒椿のブローチが密かに誕生しました。
フォルムも一新、洗練されたデザインになってリニューアルしています。近いうちに詳しくご紹介します。
HYAKKADOはブラック・フォーマルのブランドではありませんが、TPOに応じて、着る人の気持ち次第で幾通りにも使い分けることができます。どんな場合でも、とりあえず判で押したような無難スタイルはちょっとつまらない。非日常のスタイルはしきたりのなかでも、その日のために、送る(祝う)人のために、心を込めて自分らしいこだわりを持つことが大切だと思います。
喪に限らず、HYAKKADOでは改まった正装として上質シルクのドレスをご用意しております。特に漆黒スタイルはHYAKKADOのおすすめです。








小夜子さんのさよならの会には、名だたる方々が参列されていましたが、その中でも美和ちゃんの装いは、デザインもさることながら、素材の良さも引き立っていて、クラシカルなデザインが築地本願寺にしっとりと馴染んでいました。
ぜひ一度は、東本願寺や知恩院で百花堂のファッションショーをやって欲しいですね。
追伸:写真下手でホントごめんね・・・。
たけちゃんへ
ほんと、文化人、ファッション関係者、アーチストなど名だたる方々が参列されていましたね。お葬式ではないのだから、あの場に及んでは銘々華やかな正装がふさわしいと思います。
築地本願寺であの幻想的な会がぴったりマッチしていましたね。お寺でファッションショーってできるのかしら?
写真は闇夜のなかで被写体も真っ黒、難しかったと思います。