百合は西洋で大変愛され、キリスト教においても百合は純潔のしるしとして、マリア様の持ち物になっています。
それが実は、世界で「百合の国」といえば日本をさすとか。原種の約6分の1にあたる15種が自生し、19世紀にシーボルトが球根を持ち帰り、明治から昭和初期にかけて、百合は生糸(絹)と並ぶ輸出商品だったそうです。

笹百合、紫陽花、泡盛草

私が百合のなかでも特別好きなのは笹百合です。
西洋へ渡って華やかに品種改良されたカサブランカなどとは対照的に、繊細で清らかで美しい。
鬼百合はインパクトが強く強面(こわもて)、山百合、鹿の子百合などは花びらをひんむいて、しべを強調しすぎ。
透かし百合は園芸花として普及して平凡な感じ。鉄砲百合は確かに美しいけれど、どの百合も、花の付き方・大きさからして頭(花)が重い感じがします。

そういう意味で希少な笹百合は別格。
華奢な線の茎にしゅっとした笹のような葉も、おしとやかな花の姿も繊細で優美です。

立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花

よく言われる美人の形容ですが、この百合は笹百合だと思います。

そして紫陽花。
笹百合と同様、日本を代表する梅雨じぶんの花ですね。
紫陽花もシーボルトが西洋へ持ち帰ったそうです。
緑豊かで瑞々しい日本の気候ならではの、世界でも稀な、実に多くの美しい花に彩られた国なんです。

今回は、控えめに、白とグリーンの淡いグラデーションの取り合わせがとても清々しい。
十分に潤った山の中の、清冽な空気ごと持ち帰ったようです。

笹百合紫陽花

最近、中野天心さん自らが来て下さり、お話がはずむので楽しいです。
笹百合は大好きなんですが、花屋さんでの取り扱いってあまりないですよね〜
と話しかけています。
控えめで美しい、純粋な日本の花を揃えているお花屋さんってあまりないんです。
以前、こういった和花専門店で買ったり、山まで取りに行ったりして、自分で時々生けていましたが、今では1週間ごとに絶やさず素敵な花と出会えて嬉しいです。

花器:銅器(江戸時代)

紫陽花柄グレー紫陽花柄ピンク夏花サワー


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