きものの柄(和柄)には、菊と桜が一緒に描かれているものが多くあります。
春と秋を象徴する花を描いて、2つの季節を楽しむというもの。
着る時期を限定されないように、という合理的な発想ですが、季節感の持つ雰囲気が対極にあるのに反して統一感がなく、「粋さ」に欠けると思うことがあります。
今、行けているお花は糸菊と寒桜です。

「桜…?」と不思議そうに近寄る方がいらっしゃいます。
寒桜は春が来るずっと前の、寒い時期に咲く桜。
菊と桜を同居させることができるんです。


野山が賑やかに紅く染まっていく今頃、ここでは色のない花たちが競い咲いています。
高貴に匂い立つ、妖艶な大輪の糸菊と
小粒ながらも、桜は桜、という顔をして次々に咲かせる白い寒桜。
古白磁とともに、ひとつの雰囲気を醸しています。
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